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岩手大学訪問

昨日行きそびれた岩大を訪ねた。いつもは時間に追われ,図書館周辺で必要な用をさっさと済ますだけなので,一度,家族とゆっくり博物館やら植物園を見て廻りたかったのだ。

まずは旧盛岡高等農林学校(現岩大農学部附属農業教育資料館)へ。入り口で入館券を買うが,人気がなくて誰もチェックしない。正面の大時計がなかなかいい感じ。ちょうど鳴った正午の鐘の音は,意外に軽やかだった。宮沢賢治の資料,冷害関連の研究などを見て廻る。剥製コーナーがすばらしい。フィンチ類,猛禽類のほか,テンやムササビなどもいる。岩手で見られる小動物が大集合といった感で,子供らも大喜びだ。

その後,北水の池から植物園を廻って大学ミュージアムへ。岩大には「ひょうたん池」があると聞いていたのだけれど,これがそれなのだろうか。1980年の改修で形が変わってしまったようだ。植物園ではドイツトウヒが気に入った。ドイツのシュバルツバルトで多く植林されている,袖が垂れ下がったような松だ。寒さ厳しいこの地にもしっくりくる。賢治モニュメントもその傍に置かれているので,ドイツトウヒの傍を,賢治がコートの襟を立ててうつむきかげんに歩いているように見えた。

ミュージアムには,主に工学部,農学部関連の資料が展示されている。松尾鉱山の坑排水処理の研究,南部馬の模型,BSE発症牛の延髄組織の展示などが印象に残った。5年に一度は大きな冷害に見舞われたという厳しい気候,松尾鉱山による北上川汚染などに対し,大学が果たしてきた役割を思った。地方大学のあり方を改めて考えさせられた。

それにしても10数年前,サイクリング部の夏合宿で学生寮に泊めてもらった頃とはずいぶん変わった。建物も学生も小ぎれいになり,とても居心地が良かった。過激派の立て看板や落書きだらけの建物などがひたすら恐ろしげで,怪しげな人たちが闊歩していた我が母校とはえらい違いである(←こっちも少しは改善されているのだろうか)。