Home Again

4LDKマンションのインテリア変遷キロク

至福の一杯

昔から大掃除というものが大嫌いで,日々どこか一カ所徹底掃除の術でこの10数年間を乗り切ってきた。今日は一日特別な用事がないので少し気合いを入れ,オーブントースター,換気扇(モーターまわりを含む),キッチンシンク排水口を徹底洗浄。入居後8ヶ月ともなるとかなりスゴイ。生きるとは汚すことなり(なんのこっちゃ)。ご褒美にゆっくり入れた煎茶を一杯。

ひとり用の急須は「ギャラリー工藝舎」で購入した伊藤成二さんもの。急須とポットは一時期凝って散々探し回ったが,結局この方のものに落ち着いた。伊藤さんは急須専門の伝統工芸士でもある。急須の里,常滑市在住。注ぎ口から茶がたれず,茶葉が詰まりにくく洗いやすい。その技術の高さと美しさには惚れ惚れしてしまう。11月12日にupした写真のうち,手前のものは伊藤さんのもの(後方のは岡さんのポット)。しかし,この「ひとり用の急須」でお茶を入れたのは引っ越し以来初めてだ。どうも余裕がなくてイケナイなぁ。

茶碗は小松市萌窯のもの。ご主人の竹内靖さんがろくろをひき,奥さまの智恵さんが絵を描いているそうな。この湯飲みの他に唐子の5寸皿,そばちょこなどを持っているが,みな古典をベースにしながらも優しげな味わいがある。写真が拙くて絵がよく見えないのが残念(詳細はこっちをどうぞ)。家に数ある煎茶椀の中で,これで飲む茶がいちばん美味しいという評判である(口の当たりがいいんだよね)。

茶托は,輪島の漆作家長井均さんのもの。雑誌でこれより大ぶりのものを見かけて惚れ込み,本人にいきなり電話をかけて一回り小さいものを作ってもらったという曰く付きの代物。若さというのはバカさなのか。礼儀知らずのねーちゃんだったワタクシのぶしつけな願いを快く聞き入れてくれた長井さんには,今も深く感謝している(こっちにも写真を載せました)。