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4LDKマンションのインテリア変遷キロク

The Oxford Book of Modern Fairy Tales -9

頭痛が悪化し,17時近くまでダウン。

  • Juliana Horatia Ewing "Good Luck Is Better Than Gold" 140~144p  読了

「幸運」をgod fatherに持つ子供が,その価値を認識できず,目の前の黄金に足をすくわれ,最後は身を滅ぼすというお話。「足を知れ!」って教訓,浮浪雲みたいだなあ。

  • Howard Pyle "The Apple of Contentment" 145~151p 読了

やぶにらみの目に煤のような真っ黒い眉をし,片一方の肩がもう片方の肩の高さと違ってる母親と三人の娘の話。母親は自分の醜い形質を受け継いだ上の二人を溺愛し,その二人にはいい服を与えて甘やかしているが,下の娘は母と違って美しいが故に愛されず,食事も満足に与えられぬまま,ボロを着せられコキ使われている。

そんなある日,下の娘がいつものようにガチョウの群れを散歩させているとき,銀の鈴のついた赤い帽子が木の枝に引っかかっているのを見つける。帽子の持ち主は,帽子と引き替えにあるリンゴの木の種を娘に授ける。種はあっという間に実をつけるが,その実は下の娘にしかもぎ取ることができない。

ある日,王様が散歩中にその木を見つけ,どうしてもそのリンゴが食べたくなる。散々部下を使ってリンゴをもぎ取ろうとさせるが無駄に終わり,最後は自分でも取ろうとするがそれもできない。とうとう,リンゴを持ってきた娘と結婚すると言い出し・・。

・・典型的シンデレラストーリー? 金髪の美しい娘は心も美しく,黒髪の醜い娘は性根が腐っているという設定は,新鮮味が感じられない。もうひとひねり欲しいところ。

  • Frank Stockton "The Griffin and the Minor Canon" 152~165p

世にも恐ろしげなグリフィンと若い教会聖職者Minor Cananの不思議な友情の話。最初から最後まで,己の欲しか考えず,災いの責任を気の良い若者に押しつけようとする身勝手な町の人々と比べ,次第に純化されていくMinor Canonとグリフィンの関係の美しさが際だつ。身の毛も弥立つ恐ろしいグリフィンだが,彼は年に一度人間を食わなくては生きていけない。しかし気の毒なことに彼が食欲を唯一感じるのは,美しい性根を持ち,友情を分かち合うことのできた相手Minor Canonだけなのだ。最後にグリフィンの取った行動は・・?

なかなか泣ける。