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4LDKマンションのインテリア変遷キロク

The Oxford Book of Modern Fairy Tales -17

  • Walter de la Mare "The lovely Myfanwy" 270~277p 読了

「ムルガーのはるかな旅」で有名な詩人兼作家ウォルター・デ・ラ・メアの作品。醜い風貌の城主は愛くるしい一人娘を溺愛するあまり,彼女を城に閉じ込めて誰にも会わそうとしない。歪んだ愛情がもたらした結末は。。

父親の偏愛がなんとも痛々しいが,賢い娘の取りはからいで最後はめでたく終わって一安心(なんのこっちゃ)。アマゾンで安かったから,つい彼の詩集 "Peacock Pie" を衝動買い。・・「孔雀のパイ」だなんて,想像しただけでグッときた。

  • T.H.White "The Troll" 278~288p 読了

不可知論者の父が,昔,北欧で経験した恐ろしい話。ホテルの隣室でトロールが女をたった二口で飲み込んでいるシーンを,偶然,鍵穴から目撃してしまう。翌日,ホテルに同宿している,素敵な教授夫妻の妻が行方不明になったという噂を耳にする。みなが同情を寄せる教授の顔を見た瞬間,父はそれが昨晩のトロールだと見抜き,同時に相手も見抜かれたことを察知する。自分の見たことは,夢なのか現実なのか。他に誰も彼の正体を知るものがいないだけに,自分自身,狂気と正気の狭間に陥っていく。正体を知られたトロールが襲ってきたとき,父の身を守ったものは・・?

語り口の淡々とした感じが恐怖感を煽ります。自分以外,誰も魔物の正体に気づかないというのは,古典的だがコワイ。昔,映画トワイライトゾーンで見た,飛行機鬼の話を思い出した。