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4LDKマンションのインテリア変遷キロク

The Oxford Book of Modern Fairy Tales -24 全読了!!

  • Jeanne Desy "The Princess Who Stood On Her Own Feet" 408~417p 読了

才能に恵まれ背の高いことを誇りに思いながら成長してきた王女が,恋愛に直面したとたん,自分の誇りがすべて狭量な王子によって否定され,ショックを受ける。そんなことは女性がすべきではない,女性はこうあるべきという王子の言葉のために,王女は歩くことができなくなり(王子より背が高いことを隠すため),言葉を失う(王子より優れたウィットを隠すため)。しかし,王子が王女のもっとも愛する犬を処分しろと命じ,婚礼の日に犬が命を絶ったとき,王女は本当に自分を愛していたのは誰だったのかということを思い知る。

フェミニスト的視点がガツンとぶち込まれた,現代的なおとぎ話。

  • Ursula Le Guin "The Wife's Story" 418~421p 読了

ゲド戦記」「空飛び猫」で有名なル・グインの作品。狼男の妻が夫の正体に気づくまでを描いた短編。ただし,妻は人間ではなく狼である。狼から見た人間の描写が気色悪いったら。

  • Jane Yolen "The River Maid" 422~426p 読了

川の流れを変えて豊かな土地を手に入れようとした野心的な農家が,ふと旧河川跡を見ると美しい小さな少女が横たわっている。農家はその少女がriver maidであり,彼女を愛した男は不幸になると知りながらも,彼女が人間の言葉を解せず従順なのをいいことに,監禁し子供を孕ませる。しかし生まれてきた子供は・・。自然を力ずくで支配しようとしたものに,自然は必ず復讐するのだよという教訓。

  • Richard Kennedy "The Porcelain Man" 427~430p 読了

貧しく強引なオヤジと従順な娘の元に,ふとしたきっかけで高価な壺の破片が手に入る。娘が破片を組み立てると・・なんとできあがったのは男だった。男は娘に感謝して,組み立てられたとたん,娘に抱きついてくる。それを見たオヤジは陶器男を破壊。しかし,これは見せ物にすると金になるからと,再び娘に修復させる。ところが次は馬ができあがり,娘を乗せて逃げ去ってしまう。馬は,もう一度男に作り替えてくれと言い残し,木に激突。そう言われたものの,糊がなくて困っていた娘をかっこいい男が助けてくれる。彼の家で破片を組み立て直すと・・すばらしい食器セットができあがり,二人は幸せに暮らす,とな。・・食器はときどき「君を愛してるよー」などと叫ぶのが不気味。

  • Louise Erdrich "Old Man Potchikoo"  431~441p 読了

太陽がインディアンの娘に産ませた子供はイモそっくりだった。その男,Potchikooが生まれてから死ぬまでのお話。確か,カチーナ人形展にウリ男はいたが,イモ男はなかったような・・。まん丸の顔とあるし,アンパンマンみたいな男だったのかしらん。

・・これでやっとこさ,一冊読了。英語自体はたいていそう難しくないので楽に読めるのだけど,短編ばかりなのでモードの切り替えがタイヘン。作家によって文体がコロコロ変わるから,長編読んでいるときのように流れに乗ってグイグイというのがない。だからこそ,飽きずに読めて面白いとも言えるのだろうけど。次は長編を読みたいな。