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4LDKマンションのインテリア変遷キロク

不当な我慢

ってなんだか大げさだけど、ここに引越しして来て以来、このことを感じ続けている。子育てや夫・義理の両親との関係、近所づきあい諸々、ここの人たちはものすごい頑張りやさんばかりである。その頑張りは、みんなが我慢してるということで成り立っているように思う。だから、そこまで頑張らなくていいんだよという話は、タブーだ。そう言ってしまうことで、その人やその人の周りの人がしてきた我慢そのものまで、否定してしまうことになるかもしれないから。

だが、みなで一丸となって頑張り一直線で行っていても、やはり煮詰まることもあるし、問題が起こることもある。そこで拙いところを修正するのはとても難しい。とにかくみんな頑張ってきたのだから。今までの我慢・頑張りを否定しないように、ちょっと力を抜こうよと声を掛けることは、かなりのテクニックを要する。基本的にそれを言い出せるのは、いちばん頑張ってきた人だけだろう。

この頑張り、まじめさは、エエかげん大国・大阪で生まれ育った私にはショックでありながらも、とても居心地がよかった。とにかく、基本的に相手を信頼できるというのがどんなに楽なことか。もっとも、ここに住んで二年近くなり、それなりに込み入った人間関係を築き始めると、「私もこれだけ頑張っているのだから、あなたも当然これだけはやって」という我慢圧力を受けるようにもなってきた。だが、それもここに住む以上、ある程度は仕方がないことだ。それでここの社会が機能しているのだから。相手を傷つけないように上手く力を抜く技で、そこそこ自分らしさを保っていく術を身につけていくしかない。

しかし、今朝、子ども会の打ち合わせをしていて、役員仲間のお子さんの一人がいじめをやっている首謀者として、学校で4時間も学年担任4人から吊るし上げられ、その後学校に行けなくなっているという話を聞いた。あとでそのクラスの子どもたちから話を聞くと、いじめた方、いじめられた方双方それなりで、片方だけを一方的に叱るのはおかしいというのだが、教師たちは教科書丸めて机をばんばん叩きながら片方だけを責め続けたらしい。当然、子どもたちはそんな教師に対して不信感を抱き、学級委員の子どもがみなを代表し、翌日敢えて「どうしてその子が休んでいるのか」と教師に問うたそうだ。が、「昨日のことを考えたらわかるだろう」と吐き捨てるように言われたんだと。

なんで卒業も間近なこの大事な時期に、こんなことが起こるのか。こんな解決の仕方しかなかったのか。それとも、こんな時期だからこそ、ちゃんとしたいという気持ちが先走って、教師らにこれだけヒステリックな行動を取らせる羽目になったのか。

休んでいる子の母はクラス役員もしているので、卒業を祝う会の余興練習でパラパラを踊らなくてはならない。会も近いので練習は最終段階に入っているというし、子どもがそんな状態でも学校に行って練習しなくてはならない。愚痴を言えば、大事な時期に親たちの間で教師たちへの不信感が広がることになるかもしれないからと、黙って練習をしているそうだ。

・・もう、誰か彼女にそんなに頑張らなくてもいいよと言ってあげて欲しい。私はハナっからそんな会には出席すらしようともしないエエかげん女だし、彼女にそう言えるだけの資格もないけど、とりあえず美味しいチョコとエンガディナー持って、熱いお茶といっしょに食べてちょっとでも元気を出してと言いに行くつもり。