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ベッカムに恋して Bent it like Beckham(DVD)

ベッカムに恋して [DVD]

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夫の留守をいいことに映画三昧・・・というか、駅往復3回、中学校往復2回、小学校往復2回、ホビーショップ往復2回という車の運転に疲れ果てた。ストレス発散なり。

以前、"GOAL!"を見た話をしたときにこの映画を薦められたのだが、あんまりなタイトルに気持ちが引けて放置していた(ベッカムファンじゃないし)。が、見てびっくり。映画の内容とタイトルイメージが違いすぎる・・・GOALもこの映画も移民の主人公がサッカーで成功していく姿を描いているのだけれど、女性が主人公ということもあってか、彼女を取り巻く偏見克服物語という色合いがとても強かった。なんせ人種(インド系シク教徒?)、性、女子サッカーという三重の偏見なんだもの、凄まじい。まぁ、いい意味で裏切られたという感じかな。

主人公ジェス役のバーミンダ・ナーグラ、最初はこんな重たそうな身体でサッカーができるのかと思ってしまったが、見ているうちにどんどん魅力的になってきたのはさすが。しかしウエスト68はちょっと…(コラ)。対して、彼女を女子サッカーチームに誘う役を演じるキーラ・ナイトレイが細い!ボーイッシュな短髪が似合うったら。クラブコーチ役のジョナサン・リース・マイヤーズもナイス。優男すぎて元サッカー選手としてはちょっと無理があったけど…近作「マッチポイント」の怪しいテニスコーチ役の方がハマっているかもしれないなぁ(期待)。

ところで、地元民のキーラやアイリッシュのコーチより、ジェスの周りにいるインド系移民の方が豊かな暮らしをしているように見えたのだけど、実際インド系の人たちってあんなにお金持ちなんだろうか? 自分たちよりいい暮らしをしていて、なおかつ文化的に相容れようとしない存在。微妙なんだろうな、確かに。試合中、ジェスが相手にユニフォームを引っ張られてやり返し、レッドカードを頂戴するシーンがある。「やりすぎだ」と諌めようとするコーチに、実はパキスタン人と罵られたんだと告白するジェスの姿は、W杯決勝戦でのジダンと重なってしまうわけで、問題の根深さを感じさせられた。映画じゃ、少しずつでもお互いの垣根が取り払われていくという方向で終わったから後味も爽やかだったけど、現実を考えるといろいろと複雑な思いを抱かせられる。突っ込みどころ満載。たぶん、これからも時々見たくなる映画だと思う。