Home Again

4LDKマンションのインテリア変遷キロク

Edward P.Jones ”The Known World” 97~134p -5

ようやく波に乗れてきたかな、というところ。

19世紀後半、リンカンによる奴隷解放後のヴァージニアが舞台ということだが、村には主人にお金を払って自由を得た黒人と奴隷状態のままの黒人がいる。小説の中心的存在であるヘンリーは、黒人奴隷を持つ黒人(すぐに亡くなってしまうのだがυ)。一見白人にしか見えないが実は黒人という、フィリップ・ロスのHuman Stain(「白いカラス」の原作)みたいな女性教師もいる。こういった微妙な立場の人物らを取り巻く人々の日常が、時を交錯させながら淡々と語られるうちに、何かをじわじわと感じさせていくといった感じ。

・・・恥ずかしながら、自分の中で南部の黒人奴隷と言えば、ほとんどアレックス・ヘイリーのTVドラマ「ルーツ」のイメージしかなかった。しかしどうも、それとこの"The Known World"の雰囲気はかなり違ってるようだ・・まぁ「ルーツ」を見てから既に20年以上になるので、ものすごく曖昧な記憶なのだけど。