Home Again

4LDKマンションのインテリア変遷キロク

Daniel Tammet ”Born on a Blue Day”   58~101p -3

自閉症といっても様々な種類があり、著者のダニエルや「自閉症だった私へ」のドナ・ウィリアムズなどは、アスペルガー症候群と呼ばれる高機能型だという。さらにダニエルは、「レインマン」でダスティン・ホフマンが演じたレイモンドやマーク・ハドソンの "The Curious Incident of the Dog in the Night-time" の主人公と同じくサヴァン症候群でもあり、数字などに驚異的な才能を発揮する。彼らの思考回路がどのようになっているのか興味があって、この本を手にしたのだが・・・とりわけ彼らにとっては、他人の感情より数字の方がが色彩を伴ったエモーショナルなイメージで捉えられ、数字のイメージを対照させることによって他人の感情を想像するというのに驚いた。

それ以外にも、自閉症の方について自分はかなり誤解をしていた。自閉症だから他人のことは気にかからないというのではなく、ものすごく気にかけている。周りとあまりに違う自分という存在をどう扱ってよいものか本人も悩んでいるし、周りと適応するために相当な努力を払っている。そして、自閉症だからいつもひとりが良いというのでもない。そうした孤独は辛いもので、感情を共有できる友人を心から欲しているし、自分を理解してくれる存在を何より大切に思っている。友人作りに苦労するダニエルにとっては、両親や兄弟たちが何よりの支えなのである。

そう、ダニエルの両親は一人目の息子が生来極めつけの気難し屋であっても、深い愛情で彼を支え続けてきた。その上、彼の下には6人の兄弟たちが次々と誕生・・・なんてパワフルなんだろう。しかし、とうとう父親が倒れてしまう。精神的に参ってしまった夫と7人の子を抱えたママは? ダニエルたちの生活は? ・・と彼らの今後が非常に気にかかるところ。