Home Again

4LDKマンションのインテリア変遷キロク

Andrea Barrett ”Servants of the Map” 38~67p -2

第1話、"Servants of the Map"読了。

19世紀半ば、ヒマラヤ山系の測量のため、妻と娘を本国に残して単身赴任してきた男と妻とのやり取り。男の遺体が男の元に残された妻への手紙の写しと共に発見され、それを検証する第三者と男の手紙によって話が進んでいくという仕掛け。しかも男の手紙から察するに、彼の手紙は妻の元に届いていないという皮肉(妻の手紙は数ヶ月遅れでもとにかく男の元に届くのだが)。さらに最後は衝撃の結末が待つ。夫婦というものの絆(あるいは業)の深さを思い知らされるというか、それともこれこそが究極の夫婦愛なのか。

巧妙な話の構成、専門用語の頻出と、彼女の文章が「極めて理系的」と評されるのも納得だ。ストーリーには静謐なインパクトがあるし、語意の確認にも持ってこい・・・まぁ辞書も手放せそうにないけれど;;