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キャメロン・ディアス、好きなんです。といっても今まで見た彼女の映画は「メリーに首ったけ」だけなんですが、あれとはかなり違いました。相変わらずスリムでセクシーなのですけれど、今回はあまりコケティッシュさはなく、まさに見た目命の人。頭脳面は深刻にマズイです。ショップの割引額がわからないくらいの計算力、字は・・・いわゆる難読症(dyslexia)なのかな。さらに性格的にも問題ありで、仕事がまったく続きません。いくら素晴らしい美貌に恵まれていても、こうした問題を抱えたまま年を取っていくだけとあっては、瀬戸際まで追い込まれていくのみ。前半はあまりの破綻振りに目を覆いたくなるほど。

そんな彼女なんですけれど、彼女にはなんと弁護士のお姉さんがいるのです。遺伝子を真っ二つに分け合ったとしか思えないような二人ですが、大きな問題をたくさん抱えた家族の中で支えあってきたというのに、ジワリと来ます。

しかし何といっても、いちばんジーンと来てしまったのは、だめだめだったキャメロンがどうにか祖母の老人施設で働き始めて出会った「元教授」とのやり取り。自分も誰も解決できなかった彼女の難読症が、教授の下で少しずつ治っていくシーン。元教授といっても今は寝たきり状態で介護を受けている身、それまではすっかりよぼよぼの好々爺だったのに、彼女の「指導」では完全に教授に戻っている。教えを受けているキャメロンだけでなく教えている側にも、きっとかけがえの時間なのでしょうね。

概して鑑賞後、優しい気持ちになれる映画です。