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4LDKマンションのインテリア変遷キロク

Complications  172~212p -10

  • 肥満(続き)

肥満患者にとっての最後の手段、胃バイパス手術について。

極めて少量の食事で満腹になり、その量を超える食事は吐き気を催すほどの苦しみを招くため、自然と食欲が落ち痩せていく。大半の肥満はそれで解決する。しかし、手術を受けた患者の5~20%はこうした苦しみを乗り越えても食べ続けてしまうのだとか。そこまでの食への執着に、人間の業のようなものを感じる。

  • 検死

つい最近まで、米では検死が当然のように行われていたが、検査方法の発達などによって、近頃は急激に行われなくなってきたという。

だが、'98年に行われた大規模調査では、診断ミスが患者に死をもたらしたと考えられるケースが40%、およそ3分の1の患者が正しい診断がなされていたらもっと長く生きられたという結果が、検死によって明らかにされた。CTや超音波診断法など一連の新しい検査方法が広く行き渡るようになった'80年代と、それらのなかった'60~'70年代で、診断ミスによる死亡の割合は変わらないという研究結果もあるそうだ。医療というものの限界を思い知る。