Home Again

4LDKマンションのインテリア変遷キロク

Paul Auster ”The Book of Illusions” 287~310p -15

「後世に名や実を残すことよりも,自分らしく生き自分らしく死ぬことを優先させる生き様というものに魅せられる」なんて昨日書いてしまったが,やはりAusterの作品。とんでもないことになってきた。狂気に付き合わされた人間の狂気はより大きなものとなり,決して美しく終わったりなんかしやしない。Friedaの破壊活動は「個人的な映画」のフィルムに留まらず,映画制作上使用されたもの一切合切にまで広げられ,ついにはAlmaにまで及ぶ。AlmaはHectorの依頼を受けて7年もの年月をかけて彼の伝記を書いていたのだが,Friedaはそんなところにまで破壊の矛先を向けてきたのだ。Friedaの策略で一足先にVermontの自宅に帰っていたZimmerには為す術もない。増幅された狂気がさらなる狂気を生み,ついには。。

上手く繋がらない電話,Almaの性格,VermontとNew Mexicoとの距離,そしてZimmerのために用意された劇薬Xanax。すべてが最悪の結果に繋がっていってしまう。あと10ページ。第9章を残すのみ。一気に読んじゃいたいところだが,頭痛の芽が出てきたようなので,明日の楽しみにしよう。